私が大学2年から3年生の始め(ゴルフを始めて1,2年)の頃,
まだベストスコアが80で,なかなか70台を出すことができなかった頃の話です.
当時は滅茶苦茶パターが下手だったので,
クロスハンドグリップを1年間試したり,
その他のグリップをいろいろと試していました.
「パッティングはセンスだから,上手くならない」という言葉を聞いたことがありませんか?
私自身そんなものなのかなと思っていました.
しかし…
実際はそうではなかったのです(今もそうではないと思っています).
ただ単純にパットの練習量が足らなかったのです.上の言葉を信じることは,パッティング上達を妨げる原因となります.
きっかけは,私が大学3年生のときでした.
高校からゴルフをやっていた新入生が私の大学のゴルフ部に入部して来ました.
私たちの大学は有名ゴルフ部ではないし,当時3部リーグにぎりぎり存続しているという弱小ゴルフ部でした.
し
かし,その新入生のベストスコアは69!
一気に期待の大型新人の加入です.
(実際この年に念願の2部昇格を果たしました)
その後輩が部活になじむようになったある日(私が大学3年生の5,6月くらいのことです),
「先輩たち(僕ら)本当にパットの練習しませんね(嫌味な口調で)」生意気な!!!
と思いましたが,よく考えてみたら,その後輩の言うとおりでした.
確かにラウンド練習はそれなりに継続していましたが,意識的にパットの練習をした記憶がほとんどありませんでした.
そもそもラウンド前にパッティング練習をしたことがありませんでした.私も大学ゴルフ部に入ったばかりのころ,練習グリーンでパットの練習をしてスタートすると思っていたのに,先輩たちがいきなりスタートして驚いたものでした.
しかし私もいつの間にかその習慣にはまっていたのです…(疑問を抱かなくなったら,人間の成長が止まるという一例です)
その後輩は私に言いました.
「
本気でスコア(70台)出したいなら,もっと
パターとアプローチの練習しなきゃダメです」
知識としてパットが大事だと知っていても,実践していないことを他人から指摘されたのは初めてでした.
そこから真剣にパターの練習に取り組み始めたのでした…
前置きが長くなりましたが.
なぜ当時80が切れなくて,どのような練習を継続して70台が出るようになったのか?
当時行っていて,最も役に立ったパターの練習方法について書きます.
私個人としては,パッティングのストロークは
「まっすぐ引いて,まっすぐ出す」がベストだと思っています.
特にショートゲームのレッスン技術に優れたデイブ・ペルツの
「パッティングの科学」を読んでからはそれが確信に変わりました.
※ここから下の文章は「インサイドインの軌道」を目指す人には参考になりません.
これが一番良いとはなんとなく感じていたのですが,特に練習してきませんでした.
このストロークを身につけるための一番簡単な練習方法は,
「グリーン上あるいは室内ならパターマットあるいはカーペットの上に,パターのフェースの幅よりちょっと広いぐらいの大きさに,クラブを2本,目標に平行に並べて,その間にボールを置いて,クラブに触れないようにして,パットの練習をする.」
ただそれだけです.あんまり間隔が広いと練習にならないので,クラブにあたらないギリギリが良いと思います.
恐ろしく簡単な方法ですが,これは江連忠プロや内藤雄士コーチも薦めているドリルの一つです.
このドリルを
「馬鹿にしてやらない」か
「信じて続ける」か
で恐ろしく上達の伸びが違うのが,パッティングだと思います.
これを私は実感しました.
正直にいうと,ゴルフを初めて2年くらいは
「パットなんて練習しても上手くならないし」とか平気で言っていました.あの後輩には感謝しています(笑)
これをちゃんと続ければ,「ストロークの軌道」が安定するはずです.
といってもこれは,あくまでも軌道の練習なので,
パッティングに重要な要素
「タッチ(距離感・ボールを転がすスピード)」
を無視しています.
次にタッチを磨くドリルを紹介していきます.
引用文献
デイブ・ペルツ(著) 児玉光雄(訳)1999 パッティングの科学 ベースボールマガジン社; 新装版版
江連忠 2003 江連忠の”オンプレーンスイング”ドリル45 ~ゴルフは練習場でもこんなに楽しい!DVD付 NHK出版DVD+BOOK
内藤雄士 2004 ゴルフ アプローチ・パット上達BOOK―ピンを狙う!絶対入れる! 成美堂出版