速水敏彦先生の最終講義を聞いて
(細かい理論は省きます)
わかりやすいところだけシェアします。
まず、速水先生が前提として述べていたことは、
「現在の動機づけ理論は人間をあまりにも論理的、意識的なものという前提に立っているように思われる。動機づけを直接左右するのは『感情』であり、認知ではない。感情を誘因としてではなく、動因として明確に位置付ける必要がある」
つまり、
そうだね。人は気持ちですよね!!
心に駆り立てられて(動因),行動するんですよね!!
続いて、
☆ネガティブな感情はポジティブな感情に比べると複雑である☆
ネガティブ感情が動機づけとなる事例
数学者 秋山仁さんの場合、
中学・高校・大学受験は全敗。高校で出会った数学教師に数学の楽しさを教わり数学者の道を目指す。東京理科大学(二部)は補欠入学。理科大時代は数学の成績が悪かったため大学院へ進学できず、新設されたばかりの上智大学大学院数学科へ進学。受験者、進学者ともに秋山1名のみ。大学院でも成績が悪かったため指導教授に論文を捨てられ推薦状も貰えず就職に難儀。大学院時代までは人を妬む/恨むことしか考えない人物であった(Wikipediaより)
⇩
「努力する才能がある人とは屈辱を敏感に感じる心をもっている人」と述べている。
増田明美さんと盲目のピアニスト辻井伸行さんのお母様いつ子さんの対談
増田さん「人間というのは、心底悔しい思いをしないとわいてこないエネルギーというのがある」
いつ子さん「マイナスからのエネルギーってすごいものがありますよね」
プロジェクトXやプロフェッショナルの流儀より
・悲しみ: 国鉄連絡船沈没→橋さえあれば
・罪悪感:戦争で生き延び→胃カメラ開発
その他の事例をみても、
怒り、見返す、悔しさ、屈辱、恐怖…
従来の
内発的動機づけ(例:楽しいからやる。その行為そのものが楽しい)
外発的動機づけ(例:報酬がもらえるから、ゲームで勝ちたい)
といった考え方だけでなく
といった様々なネガティブ感情が爆発的なエネルギーになる場合もある。
もちろん、自分のためだけにやるだけでなく、他人のためにやることもある。
・・・・・確かに私も「自分のためだけにゴルフをやっていたときは、上手くならなくて腹が立って」
恥ずかしながらクラブを山に捨てて、30分フェアウェイでへたりんでたもんな〜。
(マナー的に完全にアウトだけど)
今なら絶対そんなことしないです。当たり前です。
先生にその話したら、「そういう時代もありますね」
と静かに微笑んでおられました。
ゴルフと動機づけについて可能な限りプレーヤーの視点も考慮しながら
初心者にどういう心理的なプロセス経て成長していくか、
「確信」を持って伝えて行きます。
大丈夫、今の状態が続くわけではないのです。
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