では,どうすればこの厄介な「平均の法則」や「コンフォートゾーン」を破り,ベストスコアを更新することができるようになるのでしょうか?
1:試合に出るorうまい人と回る.
2:質の高い練習をする.
3:目標スコアを意識する.
の3つが,私自身は効果的だと考えています.
「1:試合に出るorうまい人と回る」
例えば,クラブ競技以外の試合に出れば,「見知らぬ人とラウンドしなければなりません」.
しかも,
そのような試合に出る人たちは,ある程度「スコアを良くするという目的を持って練習している人」がほとんどだと思います.
そしてたとえ結果が悪かったとしても
「真剣な雰囲気のラウンドは,友人との気楽なラウンドでは得られない緊張感や1打の重みを実感することができます」
(プライベートでも実力が伯仲した相手とのラウンドなら効果があると思います)
私はゴルフを始めて4ヶ月で新人戦という大会に出ました.結果は94だったので,当時は100を切ることができて満足だったのですが,その試合で
「他の学生ゴルファーはこんなに飛ぶのか!!!」
と衝撃を受けました.
→この経験から,飛ばないなら,それ以外のスキル(メンタルやコースマネジメント)を磨くこと,そして飛距離アップの必要性を痛感するようになりました.
この大会は初心者もたくさん出る大会だったので6000ヤード(レギュラーティ)ちょっとと短いコースだったのですが,うまい選手がロングホールで2オンするのを初めて見たり,そういった選手たちのスイングの綺麗さに感動していました.
また予選を通過ライン知るために,選手全員のスコアが書いてあるボードを見るのはドキドキするものです(受験の合格発表のようなものですから).
このあたりが競技会の醍醐味です.
私自身は試合経験をつむことは「スピード上達に不可欠なもの」だと思っています.
多くの競技会は,ハンディキャップの制限(HC7まで等)があったりするのですが,春から行われるパブリック選手権は特にそのような制限はないので,ある程度のレベルになったら(80台から90代前半で回れるようになったら)積極的に出ることをお勧めします.
ちなみに私は,2005年の春に出場したのですけど,あえなく予選落ちました(笑)
「2:質の高い練習をする」
私は90を切るまではある程度,がむしゃらにボールを打っていました.
「ボールをたくさん打つこと=自動的に上達する」と思っていたのです.
お気づきの方もいると思いますが,
実際はそうではなかったのです…
確かに,ボールをたくさん打つことは重要なのですが,無駄球を打っても仕方がないのです.
ラウンドで練習している球が打てない…
(もちろんゴルフは練習場の力を10とするとコースでは2から3くらいしか出ないという前提でプレーしていますけど…)
もう少しリピータブルなスイングを固める必要があると感じました.
そこで,ある程度「型にはめた」練習をするために,各種ドリル練習を始めました.ドリル練習は内藤雄士さんの本を見ながら行ったのですが,これを大学2年生のオフシーズン(12〜3月)に徹底的に行いました.
その結果,
コースでやっと3から5くらいの力が発揮できるようになったと感じるようになりました(まだまだです).各種ドリルとは,ハーフスイングやクロスハンドスイング等で,見た目は地味な練習なのですが,続けることで必ず上達すると確信を持っています.
「3:目標スコアを意識する」
児玉光雄さんはこのことについて以下のように述べています.
「快感レベルを引き上げたければ,目標スコアを設定してそのスコアを強く意識することです.たとえば,平均スコアが100のゴルファーがまずやるべきことは,『私の快感レベルは93でラウンドすることだ』と宣言することです.(中略)つまりあなたがすべきことなのは,さまざまな工夫をしながら『93でラウンドするのが当たり前のゴルファーを演じる』ことなのです」
児玉光雄さんの言うさまざまな工夫とは,
たとえば
・「私は93でラウンドホールアウトできる」と(紙に)書いて書斎の机の前に貼っておくこと.
・「私は93で回ることが快感だ」と繰り返し唱えながらプレーすること.
「これらのことを行うことで,脳の領域にこのメッセージが伝わり,ゴルファーの快感レベルが変化して,確実にスコアアップが期待される」
と述べています.「目標達成のためには紙に繰り返し見よう」とは良く言われることですが,単純なことなので,やってみる価値はあると思います.
数字の壁に悩んでいる人は,工夫して練習やラウンドすることが大事です.
引用文献
児玉光雄 2003 あなたのゴルフに奇跡をおこす〜秘密のメンタルノート〜 廣済堂文庫
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